いつからこんなことになってしまったのか。
私は年頃の女なので、見た目もそれなりに気にしている。故に、ここ1年以上やっているのが「ダイエット」だ。
基本的には順調、だと思う。体重だけ見れば、肥満と言われる領域からは抜け出し、現在は普通~低体重の境目をうろうろしている。
しかし、それは「体重だけ見れば」の話である。
ダイエットにおいて、真に大切なのは体重ではない。見た目と体脂肪率だ。同じ体重でも、体脂肪率が少し変わるだけで見た目も大きく変わる。結果を見た目に求めるダイエットならば、体脂肪率を下げるのが一番の目的になるべきである。
だが、ついうっかりそれを忘れ、体重ばかり気にしてしまうと、ものすごいストレスを抱えることになる。
体脂肪率を下げる≒筋肉を増やすこと、なのだが、そうなると当然体重は維持、もしくは増加(僅かに)する。
これがもう~~~~~~すっごいストレスである。
体脂肪率が減っていることなど忘れ、体重ばかりに目を向けると「全然減っていない」とショックを受け、「こんなに頑張っているのに、太っている」と事実を誤認してしまうのである。
厳しい食事制限、ちょっと激しい運動を同時期に行いメンタル的にもストレスがかかっている状態で、結果も出ないとなるとものすごいフラストレーションが蓄積し、それは「過食」という行為に結果として表れる。
ポテトチップスのビッグバック、コンビニスイーツ、菓子パン、アイス。実家から届いた土産物。ストックのインスタント麺。餅。とにかく家にあるものを見境なく食べ、時にはコンビニにわざわざ買い足しに行く。過食する日は1日3回くらい同じコンビニに行くので、店員さんにはドン引きされていると思う。
多分、平気で5000kcalくらい摂っている。
普段は1000kcal前後に抑えることに必死になっているのに。必死に、食べたくもない低カロリー食品を食べているのに。
まあ、こういう「我慢している」という意識が良くないんだろうけど。
世の中のダイエット上手人(うまんちゅ)を見ていると、いかに「我慢するか」よりも、いかに「低カロリーを楽しむか」「身体によく、おいしいものを食べるか」に重点を置いているように思える。
肉を食べたいのを「我慢して」サラダを食べるのではなく、サラダにローストビーフをオプションで少し追加して、肉を食べたいという欲求を満たしつつメインはサラダで高カロリーを避けるみたいな。
それができればどれだけいいか。
過食の先に待っているのは後悔だけだ。自ら望んで行っているにも関わらず、食べ始めればブレーキが利かなくなり、吐くまで食べる。摂取カロリーの大幅な超過。どうあがいても脂肪がつく未来。今のこの状態で病院に行けば、私には間違いなく「摂食障害」という診断が下りる。そういう確信があるレベルで、自分の食欲というか、食べるという行為への執着を止めることができなくなっている。
これは、食欲とはまた違った欲望だと感じる。食欲は「おなかすいたな」「○○食べたいな」みたいな感じだが、私の過食のスタートは「何か食べたいな」なのだ。腹を満たす、食べたいものを食べる、等ではなく、「食べるという行為をしたい」のである。しかもそれは高カロリーのものでなくてはいけない。「せっかく食べるなら」とカロリーを度外視するのである。
今日も過食している。
ポテチ、菓子パン5個、せんべい32枚、キムチチーズごはん、チョコクレープ、板チョコアイス。これが私の今日の食事だ。
破綻している。何もかも。泣きたくなる。愚かな自分に。
明日からまた厳しい食事制限の生活に戻る。
次こそは体脂肪率と見た目を優先した、「正しい」ダイエットができるだろうか。